すべり台

なつおのお気に入りのすべり台の話。

全長20mのすべり台で、すべる面がローラーになってる。

緩やかな傾斜だけどちゃんと進むようになってる。

一回すべるとまた坂を上らないといけない。

自分が三連続付き合って、今度は嫁が三連続。

そのあとまた何回か自分が一緒にすべった。

永遠に続く恐怖。

疲れてきて

「おっとーもう休憩」

と言うと

「なつ、もっかいすべる」

と言って一人で坂を上っていった。

見てるとちゃんと階段を上がってすべり始めた。

なつおは体重が軽いので、一番傾斜が緩やかになるところで止まってしまう。

背中を押しに行ってやろうかと思ったら、自分で横の部分を持って前に進んでた。

成長しとる。

無事に下まで来た。

「一人ですべれたなー」

と声をかけると

「なつ、もっかいすべる」

と言ってまた坂を上っていった。

飽きないのか…。

そのあと何回かずつ自分と嫁も付き合って、さらになつおは一人ですべってた。

20回以上はすべってた。

たぶん今日すべり台をすべった距離が一番長い人間だと思う。