救助活動

土曜の出来事。

 

友だちの車に乗って、福知山に住んでる別の友だちのところに向かってた。

3列シートの車で、友だちの奥さんと子ども、嫁となつおも乗せてもらってた。

 

高速を走ってたら突然前の車がブレーキをかけて右に寄った。

友だちも急ブレーキをかけて右の空いてるスペースに。

たまたま待避所みたいなところがあったので右に寄れた。

 

前を見ると、車が事故を起こしてた。

前半分が完全に潰れてて高速の真ん中で横向きになってる。

トンネルの前に停止してた工事車両に思いっきりぶつかったっぽい。

 

友だちに

「見てくるわ」

と言って車を降りた。

後続の車を止めないといけないかと思ったけど、みんなブレーキをかけてどんどん車がたまっていってた。

 

事故を起こした車のところに行くと運転席から初老の男の人が降りてきた。

一人で歩けるようで、その人が助手席のドアを開けると初老の女の人が崩れるように車から出てきた。

そのまま真夏の道路の上に倒れた。

 

意識の確認をしたけど浅い呼吸を繰り返すだけで返事はなかった。

運転手の男の人が取り乱した様子だったので

エアバッグが出てるので頭は強く打ってないと思います、肋骨を痛めてそうだけどひとまず落ち着きましょう」

と声をかけた。

 

心臓マッサージの必要はないように見えるけど、浅い呼吸が続いてるので死戦期呼吸の可能性があった。

自分たちの前の車に乗ってた人が救急車に電話をしてて、友だちは高速に設置されてる非常電話で連絡を入れてた。

運転手と少し会話したあと

「一応AED探してきます」

と声をかけて、トンネルの中を探しに行った。

 

トンネルの中には距離をおいていくつか非常電話BOXがあった。

AEDを探したけど設置されておらず。

途中で工事をしてる人たちを見つけて事故が起こったことを伝えた。

結局AEDはトンネルの反対の端っこまで探しに行ったけど見つからなかった。

 

引き返して事故現場に戻ると看護師の人が様子を見てくれてた。

意識があって、痛みを訴えてるらしかった。

おそらく肋骨が折れてるんじゃないかって話だった。

 

折れた肋骨が肺に刺さってるとかでもなさそうだし、痛みを訴えるくらいなら救急車を待ってればよさそう。

事故を起こした人には悪いけどちょっと安心した。

 

ずっと駆け足でAEDを探してトンネルを往復したのでめちゃくちゃ汗をかいた。

車に戻って休憩。

 

自分たちを先頭に高速道路が大渋滞を起こしてた。

救急車が来るまで30分くらいかかったと思う。

続いてパトカー、消防車、レッカー車と順に来た。

 

怪我人と車を運んで動けるようになるまで2時間くらいかかった。

まさかの足止め。

 

次のサービスエリアで休憩をした。

体力的にも精神的にも、思ったよりも疲れてた。

 

自分はこれまでに何度か救助活動を行ってる。

どれもたいしたことはしてないけど、人より先に動くことが多い。

遊具から落ちそうな子どもを助けたこと、車にはねられた人を助けに行ったこと、今回の事故、あと忘れてたけどショッピングモールのフードコートで急に倒れた人を助けに行ったこともあった。

 

もし犯罪事件を起こしても1回くらいは無罪にしてほしい。