噴飯

晩ご飯は牛丼を食べに行った。

昨日は昼ラーメン、夜焼きそば。

今日は肉が食べたい気分やった。

なつおにご飯を食べさせながら自分も牛丼を食べた。

なかなか忙しい。

なつおのご飯は持ち運びに便利な携帯食。

幼児用で、ご飯とおかずがセットになってる。

便利な世の中です。

自分たちが席につくと、隣のテーブルにカップルが座った。

男女ともに落ち着いた雰囲気で静か。

女の人はぱっと見は冷たい雰囲気で、なつおがその人をじっと見ても相手をしない感じやった。

自分はなつおにご飯を食べさせるとき、何を食べるか言いながら口に入れてやってる。

「はい、にんじんー」

「はい、じゃがいもー」

って感じ。

今日も言いながらあげてた。

でも途中で何かわからないものがあった。

里芋か山芋かなんか。

「はい、にんじんー」

の次に

「はい、なぞのぶったいー」

と言ったら隣のクールな女の人がピクッとしてた。

なつおのご飯が終わり、自分の食事の続き。

すると途中からなつおが邪魔してきた。

俺の背中と椅子の間を通ったり、お腹とテーブルの間を通ったりする。

うぜー!

「なつおやめて、世界で二番目くらいにうざい」

と言うとまた隣のクールな女の人がピクッとした。

続けて

「一番はなつおのお母さん」

と言った途端、クールな女の人がご飯を噴き出した。

わっ。

女の人はしばらくむせてた。

タイミング的に俺のせいやと思う。

申し訳ない…。

嫁となつおがうざいのがそもそもの原因。

恨むならあの二人を恨んでください。