なつお

なつおの由来について。

息子の名前がなつおになった。

10月生まれなのになつお。

おかしい…。

子どもができたとわかってから、嫁と子どもが男か女かって話をしてた。

嫁は

「私は男の子産みそう、周りからもそう言われる」

とか言ってた。

自分が

「男やったら夏夫、女やったら冬美」

と適当なことを言うと、嫁は

「そんな適当な名前絶対嫌」

って言ってた。

予定日は9月末だったので秋生まれ。

夏でも冬でもない。

胎児が男と分かり、お腹が大きくなってくると嫁は

「なつお元気かー」

とか

「なつお今日はよく動いてるなー」

って感じで胎児に話しかけてた。

胎児ネームってやつで、お腹の中にいる間に呼ぶ仮の名前らしい。

嫁は毎日胎児に「なつお」と呼びかけ。

臨月になり、実家に帰ってからもそう呼び続けてた。

自分は土日だけ嫁の実家に行ってた。

すると一週間ですでに「なつお」が定着してた。

嫁の親族がみんな胎児を「なつお」と呼ぶ。

おおう。

正式な名前を考えることになり、嫁といろいろ相談。

お互いの好きな漢字を挙げたり名付けの本でいい響きを探したり。

ところがどんな名前を出しても嫁は

「うーん、なんか違う」

と返事。

「ずっと『なつお』って呼んでたから他の名前で呼ぶと違和感がある」

とか言う。

…こいつ、かなり「なつお」が気に入ってる。

嫁が「なつお」を気に入ってて、自分の中でほぼ決定してる気配を感じた。

俺にはわかる…。

それでも一応いくつか候補を挙げた。

嫁には

「出産するお前が一番大変なんやから、最終的にはお前が決めていいよ」

と伝えた。

産まれてきた子の顔を見て候補の中から選ぶってことに。

前にも書いたけど立ち会い出産した。

産まれた子を見た瞬間、嫁は

「うわー、かわいいー、なつおー、かわいいー、なつおー」

と連呼。

うん、やっぱりなつおに決まってた。

こんな経緯で息子の名前は「なつお」に決定。

将来絶対

「『なつお』なのに10月生まれ?」

と言われるやろうけど仕方ない。

後付けの理由として

「お父さん、お母さんは夏に思い出を作るために毎年海外旅行してた、お前を妊娠した年は行けなかったけど、その年の夏の思い出は自分たちの息子、だから『なつお』と名付けた」

ってのを考えてある。

でもほんとは冗談で言ってたのが現実になってしまっただけ。

いつか由来を聞かれたときは後付けの理由を言うつもり。

でもそのいつかよりもっと先にはほんとの経緯を教えてもいいかも。

秋生まれの「なつお」として元気に生きていって欲しい。