朝起きたらけっこう雪が積もってた。
なつおはそれを見て
「ゆきだるまつくる!」
と張り切ってた。
しばらく前から雪を見るたびに
「ゆきだるまつくる?」
と聞いてきてて、何度も
「もっと積もらないと作れないよ」
と答えてた。
なつおにとっては待望の積雪。
家を出て雪を丸めて雪だるまを作る。
と思ったら、なつおは全然作ろうとしない。
どうやら雪が予想外の冷たさだったらしい。
「おっとーがつくって」
と要求してきてた。
俺も冷てーよ。
なんとか雪だるまを作ったけど、手がかじかんで赤くなった。
朝からこんな苦痛を味わうことになるとは思わなかった。