寝台列車乗るところから。
夕方にデリーを出発して、翌朝にヴァラナシに着く寝台列車に乗った。
自分達が乗ったのは3段ベッドになってる寝台車両。
周りには日本人はもちろん、観光客も1人もいない。
全部インド人。
真ん中と上のベッドだったので、嫁を上に上がらせて俺は真ん中で寝た。
寝台列車の感想は、「とにかく寒い」。
俺は自分の服の上からデリーで買ったインドの民族服を着てシーツを体に巻いて寝たんやけど、それでも寒かった。
めちゃくちゃクーラーが効いてた。
これも俺の想像なんやけど、インドみたいな一年中暑い国では「クーラーが効いてる」のがサービスなんやと思う。
旅行の間それは何回か感じた。
※寝台列車に乗るときは服の上からトレーナーとジャージを着るくらいの服を用意した方がいい。
朝8時くらいにヴァラナシに着いた。
ヴァラナシは日本ではベナレスとも言う。
ちなみにベナレスは英語名のべナリースをさらに日本読みにした言い方なので、現地では誰にも通じない。
ホームで迎えを待つように言われてたので待ってた。
…来ない。
30分待っても来ない。
もしかして改札で待ってるのかと思って駅の構内をあちこち見て回ったけど来ない。
1時間待っても来ない。
おかしい…。
電話しようと思ったけど携帯が使えなかった。
俺の携帯海外で電話使えないらしい。
公衆電話を探したけど見つからず。
待ってる間も駅の構内には野良犬が。
俺はなんとも思わなかったけど嫁が怖がってた。
すると背後に気配を感じた。
かなり巨大な気配。
…野良牛。
インドでは牛は神聖な生き物。
飼われてる牛もいるんやけど、野良牛もたくさんいる。
でもまさか駅のホームにまで野良牛が入り込んできてると思わなかった。
一瞬
「改札どうやって通るねん」
と思ったけど、どうやら線路の方から入ってきてるみたい。
嫁は
「もう嫌…」
と言って半泣きになってた。
1時間半以上経っても迎えが来なかった。
一か八か現地の人に携帯を借りることにした。
インドは携帯電話はそこそこ普及してる。
日本とあんまり性能は変わらなくて、着メロ、カメラ付き。
日本よりも小型の機種が人気みたいで、みんな小さい携帯を持ってた。
横にいた2人組の男の人たちに
「Excuse me.Our host dosen't come here.Please lend your mobile phone(訳:すいません、迎えが来ないんです。携帯電話貸してください)」
と頼んでみた。
でも2人とも英語がほとんど通じなかった。
身振り手振りで携帯電話を貸して欲しいと訴えた。
相手はかなり嫌そうな様子。
そりゃそうやな。
俺だっていきなり外国人が携帯貸してくれって言ってきたら嫌やわ。
でも携帯電話持ってない方の人が持ってる方の人に
「貸してあげたら?」
って雰囲気で話してくれた。
ヒンドゥー語なのでよくわからんけど。
さらに英語で交渉して、ちゃんと料金は払うってことを伝えたらしぶしぶながらも貸してくれた。
ありがとうございます!
日本の旅行会社に電話して現地の迎えに連絡してもらうように頼んだ。
国際電話をかけたので、携帯電話貸してくれた人には使用料金以上になるようにお金を払った。
さらに待つこと30分。
やっと迎えが来た。
英語で
「2時間20分待った!」
ってことを怒った調子で伝えると謝りながらいろいろ言い訳してた。
まあ許してやろうと思ったけど、すぐに許すとなめられそうなので怒ってるふりをしてた。
駅を出るとすぐに「バクシーシ!(訳:お恵みを!)」って言いながら子どもが集まってきた。
物乞いで生計を立ててる子どもたち。
旅行の間、何度もこの「バクシーシ!」に出会った。
これについてはいろいろ考えさせられた。
日記のあとに自分の考えを書きたいと思います。
予定より2時間遅れでホテルに到着。
準備をしてヴァラナシ観光に出かけた。