6日目

青の洞窟に行ってきた。

青の洞窟はカプリ島にある。

光の屈折の角度で、内部が幻想的な青色に見える洞窟。

俺はあんまり興味が無かったんやけど嫁が

「絶対に行きたい!」

と言うのでオプションで申し込んだ。

早朝にホテルを出てバスでナポリまで。

あ、ナポリはマフィアが多い都市。

知識としては知ってたけど、ほんとに治安悪そうやった。

警察官もローマやミラノと違って緊張感がある雰囲気。

装備もしっかり銃を持ってる。

そのナポリの港から大型ボートに乗って出発。

船はかなり揺れた。

途中2回ほど波に乗り上げるような大きい揺れがあり、船が空中に投げ出されるような感覚があった。

船の中の人が全員宙に浮いたように見えた。

カプリ島に着いたころには嫁は船酔いですっかり参ってた。

「もうムリかも」

と言うので

「あきらめて2人でカプリ島散策するか?」

と聞いたけど青白い顔しながらも

「…青の洞窟行く」

と言う。

カプリ島で中型ボートに乗り換え。

また適当な英語でイタリア人に話しかけ、揺れがましな席に案内してもらった。

でもそのボートはさらに揺れた。

青の洞窟まで15分ほどで着いたけど、そこから青の洞窟に小船で入らないといけない。

4人ずつしか入れないので30分ほど中型ボートの上で順番待ち。

その待ち時間が一番揺れた。

嫁以外にも何人も船酔いになってる人がいて、2,3人は戻してしまってた。

気の毒に…。

嫁は戻しはしなかったけど酔いすぎてうわ言を言ってた。

なんか

「地球は丸いなあ」

とか

「アイ…ラブ…、陸」

とか。

なんじゃそりゃ。

順番が来て小船に乗り、青の洞窟に入った。

内部はほんとに幻想的な青色。

海が青色のような水色のような色に輝いて見えた。

青の洞窟の見学は5分ほど。

ローマから片道4時間かけて来たのに。

人気観光地で待ってる人が多いので仕方ないかな。

小船から中型ボートに帰ってきてまたカプリ島に。

嫁はカプリ島に帰ってきた時点で

「陸は大事」

とか

「子どもが産まれたら『陸』って名前にしようかな…」

とか、またうわ言みたいなことつぶやいてた。

昼ご飯を食べて帰りの大型ボートに。

嫁を寝かしつけて俺も寝た。

帰りは俺も酔いそうだったんだぜ。

無事にナポリまで帰ってこれた。

ローマのホテルに一旦帰り、夜は地下鉄に乗ってスペイン広場の方に食事に行った。

スペイン広場は映画「ローマの休日」の舞台にもなった場所。

広場でちょうど野外コンサートみたいなのが開催されてたのでそれを少しだけ見た。

帰りは疲れてたのでタクシーでホテルまで。

運転手さんが陽気な人で、片言の英語、イタリア語、日本語を交えて話してくれた。

往復8時間の青の洞窟観光でほぼ一日潰れた。

でも帰ってきてから自分たちで電車調べて地下鉄乗ったり、現地の人が行く店で晩ご飯食べたりするのは楽しい体験やった。

治安のいいところなら個人で出かけるのもオススメ。