土曜

土曜は朝9時半くらいに起きた。

前にも書いたけどいま住んでるところは非常に電波が悪い。

窓際に行ってiPhoneの電源を入れた。

メールを見ると義父から

「陣痛が来て6時ごろ入院しました」

ってきてた。

うお!

「すぐに行きます」

と返事して出かける用意。

すると

「いま車でそっちに迎えに行ってるよ」

と電話があった。

ありガトーございます!

義父の車に乗って病院へ。

車の中で聞くと夜中2時半くらいに嫁が痛みで起きてきたらしい。

その時点でははっきりした陣痛はなかったけど、起きてきてたので嫁は自分に返信をしたみたい。

それで返信があったのか…。

出産に間に合わないかと思ったけど、分娩室に入る前に病院に着いた。

嫁は深く呼吸して痛みに耐えてた。

しばらくすると分娩室に。

立ち会いする自分はあとから呼ばれた。

自分が中に入ったのは13時半くらい。

分娩台の上にいる嫁の頭の横に立つ。

いよいよ出産が始まった。

陣痛が来る度にいきむ。

いきむとほんの少しずつ胎児が産道を進んでくる。

嫁は痛みを耐えながら出産を続けてた。

自分はいきむときに嫁の頭を持って首を支える。

「がんばれー」

と応援したり

「いまの凄くがんばってたよー」

と褒めたりしながら。

「点滴に促進剤入れたよ」

とか

「頭見えてきてるよ」

と周囲の説明も。

長くても2時間くらいと思ってたけど産まれるまで結局3時間半かかった。

自分はずっと嫁の応援をしながら状況を観察してた。

かなり冷静。

それなのに産まれたのを見た瞬間なぜか涙が流れてきた。

看護師さんが産まれた赤子を軽く拭き、嫁の体の上に乗せてくれる。

赤子を見た瞬間、嫁が

「うわー、かわいいー、なつおー、かわいいー、なつおー」

と何度も名前を呼んでた。

ちなみになつおは仮の名前、のはずが本名になりそう。

嫁の幸せそうな顔と声でなぜか泣いてた自分はもっと泣いてしまった。

はっきり言って号泣です。

分娩室の外で待ってる嫁両親に報告。

いつの間にか嫁の姉と姪っ子も来てくれてた。

ところが自分でも驚くくらい感極まってしまってまともに話すことができなかった。

報告しようとするのに言葉にならず。

声を上げないように涙をふくのがやっと。

脳内物質のせいです。

自分を落ち着かせて報告。

少し待ってもらってから嫁家族にも赤子を見てもらった。

みんなで感想言って写真を撮った。

嫁がずっと嬉しそうに笑ってて、自分にとってもめっちゃ幸せな時間やった。

嫁家族が帰ったあと自分は病院に残って嫁のフォロー。

夜にもう一度嫁両親に迎えに来てもらい、自分は嫁実家に泊まった。

無事に出産がすんで本当に安心した。

あと子どもができるっていいもんやなーと思った。

まだ自分が父親になったって実感は全然ない。

徐々に実感わいてくるのかなー。

まあ父親としての自覚が出てきても自分はあんまり性格が変わることはなさそう。

でも息子に教えたり伝えたりしたいことはたくさんある。

これから子育ても頑張っていきたいと思う。