号泣

朝からなつおの泣き声で目が覚めた。

リビングで

「ぅえ〜ん、おっかぁ〜!」

と叫んでた。

どうやらなんかわがまま言ってるらしい。

しばらくして泣きやみ、寝室に来た。

「なつお、すぐに泣いたら駄目だよ、わかった?」

と叱ると

「だかった」

と答えてた。

なつおは寝室を出てまたリビングの方に行った。

機嫌を直したみたい。

少しするとまた泣き声が聞こえてきた。

「ぅえ〜ん!なつもたたむぅ〜!」

とか叫んでた。

タオルをたたみたかったらしい。

知るかよ。

ついさっき

「だかった」

と言ってたのに、全然わかってない。

口約束も契約のうち。

自分の言葉をすぐに翻してると、信を問われることになると思う。