おいで

なつおが「おいで」って言葉を覚えた。

「なつお、おいで」

と呼ぶと寄ってくる。

呼ばれたときは抱っこしてもらえるってのがわかってて、近くまで来るとテーブルやソファにもたれながら両手を上げる。

いつも脇に手を入れて、持ち上げて抱っこしてやる。

なつおは少し前から不快なことがあると

「イヤッ!」

と言うようになった。

不快なことが続いてるときは

「イヤッ、イヤッ、イヤッ、イヤッ!」

と言い続ける。

テーブルに頭をぶつけて泣いたときとかに

「なつお、おいで」

と呼ぶと、泣きつつも寄ってくる。

ぶつけた頭が痛いときは

「イヤッ、イヤッ!」

と言いながら。

近くまで来て

「よーし、抱っこしたろ」

と言うと

「イヤッ!」

と言いながら両手を上げる。

どっちや。

「イヤッ!」

を否定の意味じゃなく、不快を伝える表現として使ってる。

イヤイヤ言いながら寄ってきてイヤイヤ言いながら抱っこされる。

いつになったら肯定と否定を使い分けられるようになるんだろうか…。