自動水道って言うんかな。
蛇口をひねらなくても手をかざすだけで水が出る水道がある。
レストランや公共施設でもよく見かける。
水道代は従来の蛇口に比べて安く済むらしい。
けど設置にはそれなりにコストがかかる。
コストを抑えるのを重視する公共施設でよく見かけるのは、ユニバーサルデザインの観点から設置が進んでるからかな。
この前、職場の最寄り駅のトイレに入った。
洗面所の鏡の前に段がある。
その段の下に自動水道。
駅に俺の他に人がいなかったので洗面所の鏡の前の段に鞄を置いた。
よく行くルイスって店で買った革の鞄で、まあまあ高い。
用を足してると、
「どさっ!」
と音がして鞄が洗面所に落ちた。
段の幅が狭かったので落ちてしまったみたい。
「あー、鞄に水滴付いたかもなー」
と思った瞬間、自動水道が反応した。
「ジャーーー!」
と水が流れる音が。
「うわっ、ちょっと待って!」
と思ったけど水は止まらない。
俺のトイレも止まらない。
うわあ。
トイレが終わってから見ると、鞄がすんげー濡れてた。
中身もちょっとだけ。
「オートマチックの裏側にある弊害を人間は知らなければならないのだ…」
とか考えながら鞄拭いて帰った。
晴れの日に、なぜか濡れてる鞄で電車乗るのが恥ずかしかった。